グリフォンとにせウミガメ
海辺に 着くと、 グリフォンと にせウミガメが いました。
にせウミガメは、 目に 涙を いっぱい うかべて こっちを 見ました。
グリフォンが、
「この お嬢さんに おまえの 身の上話を 聞かせて やれよ。」
と いいました。
「話して あげるよ。」
と 今にも 泣き出しそうな 声で にせウミガメは 言いました。
しかし、 アリスと グリフォンは にせウミガメの 話を 聞こうとしましたが、
いつまで たっても、 にせウミガメは 喋りだそうと せず、 かわりに グリフォンが
「ヒジュクルルルル!!」
と ときどき 鳴く 声と にせウミガメの 涙を すする 音ばかりが 聞こえて きました。
そして、 やっとこさ にせウミガメが 口を ひらき
「僕は・・、 グスッ・・。 昔、 本物の ウミガメだったんだ・・・。」
と 言いました。
また、 長〜い 沈黙が つづき、 にせウミガメの 身の上話が 始まりました。
すると、 今度は 遠くの方で
「裁判が 始まるぞー!!」
と 言う 声がし、 グリフォンが アリスに
「裁判所に 行こう。」
と 言いました。
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